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〇頭部外傷・高次脳機能〇
<頭部外傷>脳挫傷+対角線上脳挫傷=対側損傷

頭部外傷では、衝撃が加わった部位と対角線の位置に脳挫傷や脳内出血などの脳損傷を発症することがあります。これは、対側損傷と呼ばれています。








頭部に衝撃が加わったとき、脳に加速および減速力が生じて打撃の直下に脳損傷(直撃損傷)をきたし、打撃部の反対側には、陰圧を生じ、空洞現象を起こして、この部位に脳損傷を発生させることがあります。

これを対側損傷といいます。

特に、後頭部への衝撃に際して前頭葉や側頭葉に脳損傷を生じることが多いと報告されています。

 
上記のCTは、前頭葉左側部の頭蓋骨骨折+脳挫傷ですが、衝撃波により、対角線上の右後頭部に脳挫傷を発症しています。

衝撃波による対側損傷では、びまん性軸索損傷を伴うことが多く、重度な意識障害のあるときは、その可能性を疑い、精査しなければなりません。

この画像のケースでは、幸いにも、重度な意識障害はなく、MRI T2スターでも、びまん性軸索損傷は認められず、軽度の遂行機能障害を残し、9級10号が認定されました。
 


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