肘への衝撃により骨折が生じますが、肘頭骨折とは、橈骨ではなく、尺骨の遠位端部の骨折です。
また、肘頭は、上腕三頭筋により上方へ引っ張られているので、骨折により転位が生じます。
痛みや腫れが生じ、肘の可動域制限と異常可動がみられ、単純XP撮影で骨折が認められます。
骨折した肘頭の骨の欠片が多数のときは、AOプレートを用いて固定されています。
転位の少ないものは肘関節を90°曲げた状態で4週間程度のギプス固定が行われ、転位の大きなもの、粉砕骨折では、オペの適用です。
髄内釘・螺子による固定、フックプレートによる固定、Kワイヤーを8の字状に締結する引き寄せ締結法、Zuggurtung法が行われています。