東野圭吾さんの小説、「人魚の眠る家」を読みました。
6歳になる少女がプールで溺れ、脳死状態となり、脳死判定と臓器提供をテーマとする問題作なのですが、その少女は、最新式の横隔膜ペーシングを装着、人工呼吸器から解放され、気管切開を閉じて、自宅で生活するようになります。
本当に、そんな装置があるのか、大変驚いたので、ネットで検索しました。
すると、2014年1月9日、湘南藤沢徳洲会病院は、国内で初めてALS=筋萎縮性側索硬化症の患者さんに横隔膜ペーシングの植え込み手術を実施したと掲載されていました。
横隔膜ペーシングは、呼吸のタイミングに合わせ、神経や筋肉に電気による刺激を与え、人工的に横隔膜を動かす装置で、これにより、患者さんは、人工呼吸器を外し、気管切開を閉じて退院、自由に喋ることができて、その上自宅での生活ができることになりました。
オペは、腹腔鏡下で実施され、横隔膜に左右2本ずつ電極を植え込んだ後、リード線を腹腔外に出してペースメーカーに接続して完了です。
外部制御装置は、上記の大きさであり、カバンに入れて持ち運ぶことができル画期的なものです。
もちろん、自発呼吸のできない上位頚髄損傷の被害者にも適用できるものです。
レスピレーターに頼る被害者にとっては、福音をもたらすものですが、費用はアメリカFDAによれば、10万ドル、日本円で1100〜1300万円、健保の適用はありません。
保険屋さんにとっては、悩み深い問題です。