ショパール関節とは、上図の赤い線の関節で、「横足根関節(おうそくこんかんせつ)」とも呼ばれています。
交通事故では、自転車、バイク、高所からの転落事故などで生じるケースがあります。
足を強く挟まれ、内側に捻挫したとき、つま先が足の裏を向く、内返しの力が加えられたときに、ショパール関節の脱臼骨折が生じます。
骨折や脱臼部の転位が小さいときは保存療法が、開放性脱臼骨折で転位が大きいとき、踵骨骨折を合併しているときは、手術が選択されているようです。
ショパール関節脱臼骨折における後遺障害のポイント
1)転位が小さく、亜脱臼レベルで保存療法が選択されたものは、足関節に機能障害を残すことはありませんが、受傷から6か月を経過した段階では、運動痛の訴えを残しています。
整復後の骨癒合状況をCT(3D)で、靱帯部分の損傷はMRIで立証することになります。
器質的損傷が確認されれば、14級9号あるいは12級13号の認定が期待できます。
★ここでいう器質的損傷とは、
画像で確認できる外傷性所見のことです。
ただ痛いと訴えても、等級の認定にはなかなかつながりません。
症状固定時期の決断も、重要な要素です。
2)開放性脱臼骨折で転位が大きいとき、踵骨骨折を合併しているときは、手術が選択されますが、足関節に12級7号以上の機能障害を残すことが多いようです。