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〇下肢・足趾〇
<足趾の骨折>基節骨の骨折

交通事故における足趾の骨折は、歩行者対自転車・二輪車・軽四輪トラックというのがほとんどで、それも、サンダルなどで足が露出する夏に多発する傾向にあります。

それでは、足趾の骨折について解説します。




足趾の骨は、親趾では基節骨と末節骨の2本、他の趾では基節骨、中節骨と末節骨の3本で構成されており、これは手指と同じです。

 
症状としては、骨折部位の圧痛・腫脹・皮下出血が認められ、骨折はXP検査で確認できます。

足趾の強打・突き指による骨折の多くは、骨転位(折れた骨がずれて移動すること)のないものが多く、テーピングとアルミ製の副子で固定し、3週間の患部の安静を確保することができれば、後遺障害を残すことなく治癒します。






       第5基節骨々折に対し、アルミプレートを足に合わせて加工します。
              第4趾を添え木代わりとして固定します。


 
後遺障害が議論されるのは、粉砕骨折、挫滅骨折などで転位の大きいものです。

中足骨骨折や中節骨・末節骨折を伴う多発骨折で、一部が開放性のもの(折れた部分が皮膚を突き破った状態となったもの)、転位・変形の大きいものでは、矯正による整復固定後に再転位(再びずれること)する可能性が高く、それを防止する観点から、長期間の固定が行われることになり、結果として足趾関節が拘縮を来すことも予想されます。

 
交通事故を原因とした足趾の骨折では、基節骨に多発していますが、中節骨や末節骨の骨折であっても、治療や後遺障害の対応に違いはありません。
 





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