胸腔内の内圧は外気圧より低くなっており、外傷により、外から空気が入り込む、あるいは血液が貯留すると肺がつぶれるなどして、強い呼吸障害を起こします。
空気が入り込むのが気胸、血液が貯留すると血胸、2つが合併していれば血気胸と呼ばれます。
交通事故では、骨折した肋骨が胸膜を突き破り、血気胸を発症することがあります。
胸部痛、呼吸困難、チアノーゼ、顔面蒼白、頻脈、四肢冷汗など、様々な症状に至りますが、胸腔穿刺で空気を排除、腹腔ドレナージで血液を排出、胸壁創を縫合閉鎖すれば治療は完了します。
血気胸の治療後に肺が萎縮し、呼吸障害を残したときは、後遺障害の対象となります。