〇上肢・手指〇
<手指の脱臼と骨折>PIP関節脱臼骨折
手指の第二関節の骨折です。
手指の関節の骨折では、もっとも治療が困難で、手術が選択されることが多い骨折です。
指先から2つ目の関節を脱臼することを「PIP関節脱臼」といい、しばしば骨折を伴う脱臼骨折となります。これは、突き指をしたときや、関節が本来動く範囲を超えて強制的に動かされたときに生じます。
関節が安定していればシーネなどで固定して治療しますが、関節が不安定で、関節面に40%以上のズレが認められるときは、手術が選択されます。
靱帯断裂では、骨髄内からの陥没骨片の整復、ピンを用いた骨折の安定化などをおこないます。
必要に応じて創外固定器という持続牽引装置が用いられています。
変形癒合のときは、良好な機能は期待できないため、再建手術を要し、矯正骨切り手術や、肋骨肋軟骨を移植して関節を再建する手術が行われ、場合によっては、手指であっても、人工関節置換術や関節固定術などが選択されることもあるようです。