〇頭部外傷・高次脳機能〇
<頭部外傷>急性硬膜外血腫(きゅうせいこうまくがいけっしゅ)
頭蓋骨と、頭蓋骨の内側で脳を包んでいる硬膜の間に出血がたまって血腫になったもので、多くは、硬膜の表面に浮き出たように走っている硬膜動脈(硬膜の血管)が、頭蓋骨骨折に伴って損傷し、出血し、硬膜と頭蓋骨の間にたまって硬膜外血腫になります。
画像左側に凸レンズ状に白く広がっているのが急性硬膜外血腫です。
血腫による脳の圧迫により、頭痛、嘔吐などの症状が現れることもあります。
血腫が増大し、意識障害を伴うと、高次脳機能障害を残す場合があります。
反対に、傷病名が急性硬膜外血腫のみにとどまり、大きな意識障害を伴わないものは、高次脳機能障害を残すことはありません。
このように、急性硬膜外血腫があるからといって、直ちに後遺障害が認められるわけではないのです。